続々・8枚玉スーパータクマーの謎(放射能編)
はかるくん」がやって来た。

放射線を測定して,
スーパータクマー50/1.4初期型8枚玉の謎の解決に,
トドメを刺そうという魂胆である。

測定したのはガンマ線。単位はマイクロシーベルト毎時。
まずは,バックグラウンド(以下BG)・・・0.045と出た。

1番手。フーツラ書体の初期型8枚玉(SN1123671)・・・前玉も後玉も,BGと変わらない。
やはり放射性物質は使っていないようだ。

ちなみに,トリウムなどの希元素入りガラスをなぜ使ったかというと,
高屈折率・低分散の特性が,収差の補正に有効だったからである。
現在では,あの手この手で「異常分散ガラス」(EDとかLDとかUDとか各社命名)が
たやすくつくられるようになったので,もはや無用となっている。

さて,2番手。名だたるアトムレンズの,後期型7枚玉(SN3825950)。
こいつぁすごい。数字がぐんぐん伸びてゆく・・・前玉1.109,後玉5.300
後玉付近は,BGの100倍!

3番手に登場は,ヘルベチカ書体の8枚玉(SN1380646)。
前玉0.074。ちと多目かな。そして後玉・・・0.490。BGの10倍。
あら~,後期型ほどではないけれど,これも放射能レンズだったのね(@◇@;

重さ・後玉の大きさ・赤外指標の位置からして,
SN138*のヘルベチカ君が8枚玉であることは,ほぼ間違いないだろうとは思うけれど,
放射性物質を使っているという点では,ほんとの初期型とは異なるわけだ。
Model 1.2という感じか。

  ◇  ◇  ◇

ついでだから,うちにあるレンズのうち,
70年代までにつくられたと思しきレンズを,全部測ってみた。
すると,他にも3本の放射能レンズが。

Super-Takumar 55mm F1.8(SN4048474)・・・前玉0.272,後玉2.227
SMC Takumar 55mm F1.8(SN6853746)・・・前玉0.282,後玉2.102
要するにこの2本の55/1.8,コーティング以外は同じ,ということだろう。

なお,SMC Takumar 50/1.4は放射能レンズらしいが,
smc Pentax-M 50/1.4は,放射能レンズではなかった。
間に位置するsmc Pentax (K) 50/1.4は手元にないが,
中身はSMC Takumarと同じはずなので,あやしいと思う。
実際,売られているのを見ても,「レンズやけ」と書かれていることが多い。


話を戻して・・・ビックリしたのが,
OM G.Zuiko Auto-S 50mm F1.4(SN303996)・・・前玉1.467,後玉0.275
このレンズは,前玉近くに放射性物質を使っているらしい。


というわけで,
我が家の放射能レンズ勢揃いの図。
d0123171_0524696.jpg


測ったレンズのうち,放射線が検出されなかったものは以下のとおり。
Super-Takumar 50/1.4 Model I,
Super-Multi-Coated Takumar 28/3.5,
smc Pentax-M 50/1.4, 50/2,
OM G.Zuiko Auto-W 28/3.5,
OM Zuiko Auto Macro 50/3.5,
OM Zuiko Auto-S 40/2,
Micro-Nikkor-P Auto 55/3.5,
New Nikkor 50/1.4,
Ai Nikkor 35/2,
Canon FD 50/1.4,
Planar 50/1.4 AEJ,
Yashica ML 50/1.7, 35/2.8,
XR Rikenon 50/1.7, 50/2,
Pentacon Auto 50/1.8,
EBC Fujinon 55/1.8,
Auto Chinon 50/1.9,
Summicron-R 50/2,
MD Rokkor 45/2,
Flektogon Auto 35/2.4.

  ◇  ◇  ◇

ペンタックスによると,
「昭和40年頃から昭和52年頃にかけて(酸化トリウムを含む)光学レンズ片を購入し、光学レンズとして加工をしていました。」
とのこと。(ペンタックス・ニュースリリース2005/9/29より)

オリンパスからは,同様のアナウンスはないようだ。
by lin_gon | 2008-07-02 00:55 | Pentax/Takumar


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