続・8枚玉スーパータクマーの謎(解決編)

フーツラ書体が初期型(Model I)8枚玉, ヘルベチカ書体が後期型(Model II)7枚玉,という「通説」に反して,
ヘルベチカ書体の8枚玉が存在するようだ,と先日書いた(「8枚玉スーパータクマーの謎」)。
それを確かめたくて,明らかに7枚玉であろうと思われるものを1本,手に入れた。

重さを量ると,
続・8枚玉スーパータクマーの謎(解決編)_d0123171_1234106.jpg

238g。まさしく7枚玉。

ライトボックスに並べてみると,右の7枚玉は明らかに放射線で黄変している。
続・8枚玉スーパータクマーの謎(解決編)_d0123171_12335229.jpg
この写真ではわからない^^;ので,同じ色温度で撮り比べ。

快曇の雨天だから,5600Kでは本来青く写るはず。
こんなふうに(8枚玉)。
続・8枚玉スーパータクマーの謎(解決編)_d0123171_12403299.jpg


ところが7枚玉は,はっきりと黄色っぽい。
続・8枚玉スーパータクマーの謎(解決編)_d0123171_12405463.jpg


後玉を比べてみると,大きさが違う。
続・8枚玉スーパータクマーの謎(解決編)_d0123171_12411784.jpg8枚玉

続・8枚玉スーパータクマーの謎(解決編)_d0123171_12415857.jpg7枚玉
7枚玉は,自動絞り切り替えレバーの裏側に,5桁の数字が彫り込んである(37801。これは製品番号らしい)。

また,7枚玉では絞り環の「2」の数字が省略されている。
(追記:製品番号37800のものは,7枚玉でも「2」が省略されていないようだ>Thanks to ぴーたんさん
続・8枚玉スーパータクマーの謎(解決編)_d0123171_14283320.jpg
さらには自動絞りの指標が,7枚玉は「AUTO/MANUAL」だが,8枚玉は「A/M」。
(追記:製品番号37800のものは,7枚玉でも「A/M」)
(追記:こちらのブログで指摘されていたのだが,赤外指標の位置も異なる。
 8枚玉は「4」の内側,7枚玉は「4」の外側・・・これがいちばん決定的かも)

ちなみに8枚玉どうしは,書体以外に違いはない。


というわけで,結論。
ヘルベチカ書体の8枚玉は,間違いなく存在する。Q.E.D.


「Q.E.D.だかB.V.D.だか知らないけど,だからどうだっての?」
「あ,いや別に,どうということは・・・」
「はっきりしてるのは,おんなじレンズを3本買ったってことね」
「・・・あえて否定しません」
「終わってる」
「・・・」
by lin_gon | 2008-06-03 12:58 | Pentax/Takumar


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